放射能被害地をみる(3) -がんばれ西郷村

画像私が基地としていた西郷村は白河市の隣、原発からは80km圏の付近にあり、さきにのべた20km圏ほどの切迫した緊張感はなかった。ここでは地震の被害はあまりなく、ところによって道路がいたんでいるところがあるくらい。しかし、農業、牧畜、観光という「自然」産業が中心なので放射能被害には敏感で、村役場は主要地点の測定のほか、農産物、水、飼料、土壌などのモニタリング調査をしてこまめに報告している。計測器は頼めばすぐ調達できるそうだ。ほかに大学の先生に事故対策アドバイザーをたのんだり、講演会もやっている。

村の広報誌を見ると、産物では、イネ、シイタケ、ほうれん草、タマネギ、キウリ、バレイショ、トマト、養殖ニジマスなどからはセシウムは検出されてないが、タケノコ、牧草、畑地などにはあり、予断を許さない状況にあることがわかる。実際、事故直後には牛乳を廃棄しなければならなかったと聞いた。しかし、野菜などは自分の畑のものを食べている。
画像

特に力を入れているのは子どもたちを守ること。環境放射線量を年1ミリシーベルト以下にすることを目指し、屋外活動の制限、服装に注意を払うほ か、校舎の壁や側溝などの清掃をボランティアがおこなっている。公的には「除染」--3cmまでの表土(それでもだめなときは5cmまで)をとり、校庭の隅に大きな穴を掘りそこにビニールシートをしいて埋め、さらに50cmの土を盛る--作業を進めている。ほかにも、食、まつり、スポーツなど子ども関係の記事が多いことがめだつ。
画像

問題なのは情報である。テレビのアナログ放送がおわったので、一部地域では東京直通のBSしか見えず、地方(福島県)のニュースがみられない。だから、口コミだけがたよりで、自分が関係する事柄にはまことに精しいが、全国と村の間の情報がぬけていている(寄宿先が新聞をとっていないことも あったが)。

不確かな情報が氾濫する中、わたしたちは正しい情報は「身を挺して」みつけていくものだろうか?

(カンチョー)

西郷村内の放射線量測定結果のお知らせ(平成23年7月25日~28日調査 114地点)
画像


村の農作物・飼料・土壌などのモニタリング検査の結果(『広報にしごう』平成23年9月1日、NO.489:4より)
画像

この記事へのコメント

こぼら聞き書き
2011年08月30日 17:50
okkunさま
寄宿先が難視聴地域で、テレビの受信をBSでカバーしているところだったそうです。西郷村のHPをみると、難視聴地域の申請とりまとめが震災のため遅れていて、順次対応しているみたいなことが書かれていました。
ところで、アナログ放送って、福島、宮城、岩手をねらって電波を飛ばせるんですねえ。。。でも、地震のために、設備がやられちゃって、両方受信できなくなっちゃったとか、ないのかなあ。
2011年08月31日 01:33
それはこれのことでしょうか?
http://www.dpa.or.jp/safetynet/
地上波アナログの電波はやっていても元々届きにくく、地上波デジタルは工事がまだで、BSデジタルで暫定的につないでいる(ただし東京の放送)地区。

ところで地上波放送は、関西では生駒山から、首都圏では東京タワーから電波が出ているように、地域によって電波の来る元は違います。だからローカルニュースや天気予報を地域によって切り替えられる。県境近くでは隣県とお互いに見えてしまうことは当然あるでしょうが、最新の技術で比較的精緻によけいな電波はブロックできてしまうようです。台湾国境に近い与那国島では、昔は台湾のテレビが見れたのに、NHKが工事をして見られなくしてしまった…と民宿のおばさんが怒っていました。