中華人民共和国駐大阪総領事のお話がありました。

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6月26日(日)10:30~12:00、中華人民共和国駐大阪総領事の鄭祥林氏講演会「現代中国事情」がありました。

中華人民共和国駐大阪総領事館と「すいはく」の間には2007年の万博展「07EXPO70」の時からおつきあいがあります。前任の羅田廣氏にはこのとき「すいはく」に来ていただき、来るべき上海万博を控えて吹田市長(当時)の阪口さんと対談をしていただきました。このとき羅田廣氏は「吹田市民の皆さん、ぜひ上海万博にお越しください」とアピールしていただいたのです。

しかし羅田廣氏はこの翌年、交通事故で突然亡くなったのです。在任中の出来事でした。それでも吹田市民が上海万博を訪れ…ひとりで勝手に行った市民や、団体で行って40年前と同じ日本の踊りをステージで披露したグループやいろいろいましたが…吹田と中国の絆はまた深まったのです。ですから今回、羅氏の後任にあたる鄭祥林氏をお迎えできたことは、ひときわ感慨深いものがありました。

総領事はまず、東日本大震災の犠牲に哀悼の意を表され、中国で過去にあった唐山(1976)四川(2008)の大地震の話をされました。「絆」と「愛」という言葉を今回の震災から学んだと、総領事は話されました。

上海万博のテーマは「より良い都市、より良い生活。」それを願うのは人間だれしも同じことです。中国では経済発展による人口の都市集中に、インフラがまだ追いついていないのです。大阪にはその蓄積があると、総領事は言われました。
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中華人民共和国…「新中国」は今年、建国(1949)から62年、改革・開放政策(1978)から33年を迎えます。この間の変化はご自身の経験からも実感できると、いくつかのエピソードを紹介していただきました。1970年代、鄭さんが大使館員として東京に赴任していたころ、中国政府には十分な外貨がありませんでした。そこで大使館では、お客さんに会うスーツも、職場で共有していたのです。お金を貯めて、港区から秋葉原まで、歩いてテレビを買いに行ったこともありました。そういう時代でした。

それから40年を経て、いま中国の経済はようやく軌道に乗りました。変わったことは大事にしなくてはと思います。一部の人だけが豊かになる変化ではいけない、大多数の人が豊かになることが、中国の国家目標です。持続可能な社会へ向けて、今年から12回目の5ヵ年経済企画がはじまります。「計画」ではなく、「企画」です。これは計画経済ではないからです。

1.経済構造の調整…これまでは輸出・投資に依存してきました。これからは内需の拡大が重要です。中国はまだサービス業が弱く、皆が不便に感じることがあります。日本式のサービスは素晴らしいと思います。

2.民生(生活)の改善…国民収入の上昇。GDPが7%上昇したら、収入も7%上昇するように。医療・物価・教育の安定が重要ですが、物価が上がっていることが、問題です。

3.省エネ・環境保全…中国のエネルギー政策は原子力への依存度が高いですが、一方で自然エネルギーの開発も進めなくてはなりません。科学・技術の振興が重要です。中国ではハイブリッドカーを買うと80万円の補助金がつきますが、ハイブリッドカーの技術はまだ日本にかないません。

開放政策はまだ進めなくてはならないし、資源エネルギーの浪費をベースにした経済発展は転換せざるを得ない時期に来ています。「青い空、白い雲」が中国ではないと言われます。雨のあとでは外に停めたクルマが汚れるのです。天気予報でも「今日は晴れているので洗車にいい」などと言っていますが、高汚染・高消費・高排出の「三高企業」は、閉鎖していく方針です。

改革にも変化が必要です。開放政策はまだ模索の途中で、テストしながら積み重ねをやっているのです。人民に奉仕することが一貫した中国共産党のテーマで、時間はかかるけれど私たちは前進していきます。中国は平和を愛する国です。仁・義・礼・徳・信ということは中国と日本には共通のコンセプトで、ことあるごとに「座って話をする」ことが大切です。相互信頼がなければ人は心配するし、心配すれば牽制します。しかし数千年の両国の歴史の中で、不幸ないざこざは小さなことです。

私たちは今の状況を必ず改善できるし、国際社会とも協調していけると考えています。国民の意識も変わってきています。その中で多くの人民が上海万博を通じて世界を見たことは、とても大きな意義があるのではないでしょうか。
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…とパワポなし、原稿なしで熱弁の1時間半、中国の「熱意」を感じたお話でした。

これからも大勢の両国の人たちが、お互いの国を訪問できるといいですね。

(きょうちゃん+okkun)

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