本のご紹介 :河合雅雄、林良博編集 『動物たちの反乱 増えすぎるシカ、人里へ出るクマ』

画像河合雅雄、林良博編集 『動物たちの反乱 増えすぎるシカ、人里へ出るクマ』PHPサイエンス・ワールド新書006 880円

今夏の一町5村のアーカイブ展、第三期の「目玉」講演の1つが河合先生の「野生動物の反乱」でした。ちょうどこの本の執筆中だったようで、講演の内容はこの本と重複するところが多く、参加した皆さんは本作りのホットなところに触れることができ、ラッキーだったと思います。

河合先生は、前書き、第1章野生動物の反乱、第2章里山のとは何か第12章日本人の動物観を執筆、あとは兵庫県ひとはくの若手の研究者を中心に、ニホンザル、シカ、ツキノワグマ、イノシシ、アライグマ、ヌートリア、野生動物の管理マネジメント、獣医学、森林生態についてなどを書いていて、現代日本人がどう野生動物と付き合っていけばいいのが総括的に議論されています。アカデミックでむずかしくなりがちな若手が、平易におもしろく書いているところは河合先生の薫陶でしょうか。野生動物を生態学の視点から取り上げると、森林や里山のにかかわる環境問題、過疎村の未来、伝統と地域振興政策、これからの食糧問題、伝染病と社会医療、などさまざまな問題が浮かび上がってきて、考えさせられることがおおいのにおどろきます。

すいはくでは来年の夏も「自然展」の企画を推し進めることに決定し、委員会の組織づくりなどの準備をすすめています。どんなトピックスになり、展示や講演をどう展開していくかはこれからの話ですが、いずれにしろ、このようなひろがりを持った、面白い展示になることを期待しています。ぜひ、一読していただきたい本です。

(カンチョー)

この記事へのコメント

もぐら
2009年11月11日 09:06
表紙がいいですね。
よみたい!と思わせます。
…読まなくちゃ。